ラジアンの基本(180°=πになる理由など)

学習記録

こんにちは。
物理で「弦を伝わる横波の速さの導出
を学習した中で、「θが十分に小さいとき、sinθ≒θとみなせる」という記載がありました。
θは「角度」で、sinθは「長さ」なのに≒とみなせる…まるで「身長≒体重」みたいな違和感ですよね(ドラえもんか)。
しかしラジアンの考え方を使うと、この関係をスッキリ理解できます。
ラジアンってそもそも何なのかというところから整理していきますので、ぜひ読んでみてくださいね。

ラジアンとは

まずラジアンの定義は、
円周上でその円の半径と同じ長さの弧を切り取る2本の半径が成す角の値」です。

出典:wikipedia

たとえば、ある円の半径と同じ長さのヒモがあったとすると、
そのヒモを円周に沿って置いたときの両端と円の中心を結んだおうぎ形の中心角が「1ラジアン」です。

弧の長さが半径rと等しくなる角度=「1ラジアン」なので、弧の長さを半径rで割ることでその角度が何ラジアンにあたるか換算できます。
ピザの1ピースがその角度の中に何個入るかを数えるようなイメージです。

たとえば円周の長さは2πrなので、
2πrを半径rで割った2π(ラジアン)=360°になります。
同様に、π=180°となります。

高校数学で「180°はπ」と学習しますよね。
当時はただ暗記して使っていましたが、これはラジアンで換算していたんですね~。

θが十分に小さいとき、sinθ≒θとみなせる

さて本題です。

「θが十分に小さいとき、sinθ≒θとみなせる」このときのθ(角度)は度数法ではなくラジアンです。
ラジアンだけでも新しい概念なのに、三角関数まで出てきて混乱してしまいますね。
しかしラジアンを使うことで、角度と長さの関係をとても明快に表せるのです。
それがこちらの図です。

出典:http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/sizensuugaku2016/lec3.html

sinθが垂線、弧の長さがθとすれば、θが小さくなっていくと垂線と弧の長さがどんどん近くなっていくのは感覚で理解できますよね。
なぜこのような関係になるかというと、

θがラジアンのとき、
角度θが切り取る弧の長さをPLとすると

PL=r(1ラジアンの弧の長さ)×θ(ラジアン)/1(ラジアン)=rθ

※半径が等しい扇形の弧の長さは、中心角に比例する(中学数学)

∴r=1のときPL=θ  となるためです。

上記「弦を伝わる横波の速さ」導出では半径1ではないですが、
半径rのとき、
弧の長さはrθ
垂線の長さはrsinθ
なので、弧の長さ:垂線の長さはどちらにしろθ:sinθになります。
よって、「θが十分に小さいとき、sinθ≒θとみなせる」のですね。

まとめ

公式導出の中の小さなステップですが、頭がクリアになってよかったです。ラジアンを使いこなせるよう頑張ります。

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