【文系女子が教える高校化学】電離・電離度・電離定数のまとめ

文系女子が教える高校化学

こんにちは。
電離度と電離定数ってちょっとわかりにくいですよね。
学習中に「αとかCとかいきなり何?」「結局どう違うの?」と混乱した方もいるのではないでしょうか。
塩の加水分解、中和点のpH、緩衝液、弱酸遊離など重要な現象のキーワードとなる「電離」「電離度」「電離定数」についてまとめました。

電離=ionization

まず電離とはそもそも何なのかを確認します。
「電離」というとわかりにくいですが、英語では"ionization(イオン化)"です。
つまり、電気的に中性な分子が「陽イオンと陰イオンに分かれること」です。

物質がイオン化する状況には
①溶解
②融解
③プラズマ化

がありますが、電離度や電離定数を考えるときは①の溶解、
特に「水に溶かしてイオンになった」状態をいうことがほとんどです。
溶解してイオンになる物質を「電解質」といいます。

「水に溶ける」とは、溶質(溶けているもの)の周りを溶媒(溶かしているもの)つまり水分子が取り囲み、それによって溶質同士が引き離されバラバラになる現象です。

水分子は極性を持つので、+または-の電荷を持つイオンとはとても仲がいいです。そのため電離するものは水によく溶けます。

ただし、「電離しないと水に溶けない」わけではなく、物質を溶かすと
「分子のまま水に溶ける」部分(下図の左)と、
「イオンに分かれて水に溶ける」部分(右)が出てくるのですね。

出典:http://daigakunyuushikouryakunoheya.web.fc2.com/sankousyosanpuru/youekinokouyraku.pdf

電離度とは?

電離度αは、(電離した溶質の量)/(溶かした溶質の量)を表します。

たとえば酢酸CH3COOHの電離度0.2とすると、 10個のCH3COOHを溶かしたうち2個が電離し、8個は電離せずに溶けているという状態です。

このとき、電離度α≒1、つまり10個溶かしたら10個、10000個溶かしたら10000個がほぼ全部電離するようなものを「強酸」または「強塩基」といいます。

逆に酢酸のように、電離度α<<1になるものを「弱酸」「弱塩基」といいます。 ただ、電離度αは、物質によって固有の値という訳ではなく、物質の濃度や温度によって、電離度αは大きく変化します。

電離度の概念でちょっとまぎらわしい点は、電離度はあくまで「溶けたもの」の中だけの問題で、「溶けていないもの」は関係ないということです。

「電離度」が高く「溶けたものはほとんど電離する」が、 「溶解度」が低く「そもそも水にほとんど溶けない」物質もある(水酸化カルシウムCa(OH)2など)ということです。

このため「電離度が高い物質の水溶液なのに電気をほとんど通さない」という、一見矛盾しているようなことが起こります。

電離定数とは?

電離定数は、平衡状態にある溶液における
(電離しているイオンの濃度の積)/(電離していない溶質の濃度)です。

物質ABを水に溶かすことによってA+とB-に電離する場合には、次のような式が成立します。

電離定数K=[A+][B-]/[AB]
([]は濃度を表します)

このとき、溶かした物質AB全体(電離する前)の濃度をC、電離度をαとすると、
電離後は[A+]=[B-]=Cα、[AB]=C(1-α)となるので

K=[A+][B-]/[AB]=Cα・Cα/C(1-α) 

と表せます。

ここでまぎらわしいのが、

電離度は「溶質全体(電離しているものも含む)」が分母であるのに対し、
電離定数は「電離していない溶質の濃度」が分母になっています。
そのため分母が「C(1-α)」なんですね。

電離度αは分母がCになります。

電離度α=[A+]/C=[B-]/C

つまり電離定数Kは「電離している溶質」と「電離していない溶質」の割合を表し、 電離定数が一定の値を取るということは、平衡状態において「電離している溶質」と「電離していない溶質」は一定の割合でバランスを取ってますよということを表しているんですね。(平衡状態なので当然ですね!)

まとめ

・電離とはイオンになること
・電離度αは溶かした溶質のうちどれだけ電離したか
・電離定数Kは電離していない溶質と電離した溶質の平衡状態
を表します。
公式を覚えてあてはめるのは簡単ですが、まず何を表している概念なのかをはっきり把握したいですね。

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