対訳学習の進め方

学習記録

こんにちは。

Tradosを使った対訳学習を始めてから約一か月が経ちました。
このやり方でいいのか?といろいろ右往左往し、skype相談をさせていただいた内容をふまえて、現時点での対訳学習のやり方についてまとめてみます。

対訳学習の流れ

①日本語明細書を調べながら読む
知子の情報・ノート(Wordファイル)にまとめる

②対訳シリーズのビデオ視聴
並行してメモリ・用語集登録、追加のまとめや補充

③関連明細書を数件日本語で読む

対訳学習とは、対訳(対応外国出願のため翻訳された明細書)のある明細書を使った翻訳の勉強です。「対訳シリーズ」はレバレッジ特許翻訳講座で対訳学習のやり方を実際に見せてくれているビデオのシリーズです。

私は英日翻訳をやろうと思っているので、当然ながら最終的には英文の明細書を見て日本語に翻訳することになります。
じゃあ自力で英日翻訳してから対訳シリーズのビデオを見ればいいじゃない!と思い、最初それで3M粘着剤組成物特許シリーズをやってみたのですが、すぐ問題にぶちあたりました。

まず、めちゃくちゃ時間がかかること。
ちゃんとは測っていません(すみません測るべきでした)が、明細書一本訳したらそれだけで一か月終わりそうでした。

そして、実はこちらの方が問題だと思いますが、
英文を見るとすぐ「置換マインド」になってしまうこと。

中高で英語教育を受けた中で、「英文和訳」といえば、構文を見抜いてその隙間に単語変換を当てはめるクイズみたいなものでした。
もちろん構文をとらえるのは大切なのですが、この「クイズ」感が抜けきらず、英語を日本語に置き換えたことに満足し、実はその日本語の意味がわかっていないという「思考停止状態」になってしまうのです。

これがいわゆる「置換屋」そのものだと思うのですが、こうなってしまうのはひとえに日本語での技術内容理解が不十分で、言い回しにもなじみがないからだと思われます。

日本語で中身やよく使われる言い回しを知っている状態であれば、対応する英語を見たとき「ああ、あれのことを言っているのか」とストンと理解することができますよね。この状態になって初めてスムーズに翻訳ができます。

漫画「銀魂」の英語版を読んだことがあるのですが、たとえば神楽ちゃんの喋り方なんかは日本語で読んだことがある人じゃないと英語を見ても意味が分かりませんよね(うろ覚えですが、文法無視で語尾がuh-huhだったような)。あと侍、攘夷、お上とかも出てきますし、日本史の知識が多少ないと厳しそうですね。

つまり、翻訳の前には
・明細書やその分野特有の表現に慣れること
・技術内容や背景をある程度理解すること

が最低限必要なのです(当たり前のことですが…)。

講座では「1468_公開特許を利用した勉強法」に詳しくステップがまとめられています。

個別に学習の進め方について質問した時も強調されましたが、「自力で翻訳して一文ずつ比べるのは一番最後」です。
そんなわけで、自力翻訳したい気持ちはぐっとこらえて、まずは日本語で理解。そして、理解したものを英語で見てこんな表現するんだね~!とインプット(Trados・秀丸に記録)するに留めています(もちろん、公開訳に違和感を感じればその部分は自分なりに訳してみます)。

シリーズ一本終わらせて関連明細書を読んだ後には、「その分野の」明細書は内容・言い回しともになじんでスムーズに翻訳できる状態になることを目標にしています。
これを繰り返し、対応できる分野・範囲を徐々に広げていきます。

ちなみに、スピードとクオリティの兼ね合いで「どこまで深掘りして理解すべきか」という問題があると思うのですが、講座卒業生の方のブログに「特許翻訳のコメント作成」についての記事があり、最終的なアウトプットとしてはこのレベルを意識すればいいのか、と参考になりました。

講座受講当初は、化学・物理を一通り終わらせれば明細書はある程度読めるのかなと思っていましたが、かなり見通しが甘かったです。
明細書をスムーズに読めるようになるには、分野ごとにさらに専門的な内容を把握する必要があるんですよね(これも当たり前のことですが)。

先は長いですが、一つ一つ着実に、スピードも意識しながら進めていきたいと思います。

コメント

  1. 管理人 より:

    抽象論だけでは実ジョブはこなせません。

    遭遇した具体例については
    具体的に質問してください。

    ビデオで取り上げます。

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